第二話 EPIgasの話(ランタン編)

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EPI初のランタン、ランタンオート

新しい燃料のガス缶はランタンにも合う、今では当たり前のイグナイター(自動着火装置)が付いたランタンオートを選んだ、コールマンのランタンの気化ガスにライターで着火する命がけの作業を思えば天国の様な話ではないか。

物が届いて、まず驚いたのは緑色のプラスチックケースだった、四角いケースの四辺は何故か中央側に反っていてケースの蓋との間に見事な隙間が空いている、日本の製品規格に馴染んだ私は、不良品かと思ったくらいだ。しかし一緒に届いたランタンのケースも然り、これがこの製品の仕様なのだと無理やり府に落としたのだった。

個人的には、見るに耐えないオートイグナイターのでっかいデザインを除けばこのランタンのデザインは秀逸だった。スマートな円筒のグローブと、トッププレートと一体になったグローブガードを兼ねた二本のベールが如何にもシンプルで美しい。ベイルを横に引くとグローブガードが外れてグローブが取り外し出来る。トッププレートとグローブの間には必要十分の隙間が有るのでコールマンのランタンのトップにあるようなベンチレーターの必要もない。しかも標準のフロストグローブはランタンの火を優しくしてくれる。何とも素敵なランタンではないか。

EPI初期のランタンオート、これは最近オークションで購入した物

しかし、その秀逸なデザインは何とも頼りないハードケースと相まって、予想を覆すダメージをランタンに与えるのだった。ランタンケースに入れたまま移動しているといつの間にかグローブにヒビが入っている、ちょっとした衝撃を与えようものなら言わずもがな。何度グローブを買い替えた事だろう、やがて大好きなフロストグローブは市場から消え、クリアガラスの明るいけど眩しいグローブを求めなくてはならなくなった。グローブだけ緩衝材にくるんで大切に持ち運びすればいいのだろうがそれじゃあOutdoorの道具とは言えまい。

上の写真のランタンオートは恥ずかしい話5代目となる。先日某オークションで入手した。トップカバーの裏側も焼けていないしオートイグナイターも健在、フロストガラスのグローブ付きである。残念ながらお約束通りグローブにはヒビが入っているが、かなりの美品である。(勿論私的にであるが)

今後もいつ壊すか分からないので予備としてこのランタンオートを購入した。いわゆるローリングストックである(笑)

新機能LFA搭載ランタンと小さいBPランタン

そのせいもあったのだろうか、愛するこのランタンは市場から姿を消し、代わりにしっかりとしたグローブカバーが付いたLFAと言うランタンが市場に投入された。私も手に入れたが丸みを帯びたグローブは如何にも頑丈そうだし、グローブを包む二本のグローブカバーのワイヤーは少しくらい落としても平気そうな安心感があった。

唯一の難点はマントル交換時にグローブをグローブカバーの中から引っ張り出す格好になるので、引っ張り出した後のグローブカバーが大仏様のような私の手を容赦なく退けるのだ。小さい口径のグローブは空焼きしたマントルに触れないように戻すのにも神経を使うし、全くもって私向きではない。LFAが発売される二年前(1987年)にBPランタンが発売され、サブ用にと購入したがバックパッカー規格なのでLFAより更に小さく私の大きな手で作業するのは極めて困難であった(笑)実はLFAなら大きいから大丈夫かと思いLFAを購入したのだが外見は大きくともやはり頑丈なガードは私には邪魔でしかなかった。

もう一つ、このランタンの売りのLFA(リキッド・フィード・アンチ・フレア・バーナー)と言う機構は液化ガスを一度高温のジェネレーターを通過させることで誤ってひっくり返したりしたときに流入する液化ガスを気化させ異常燃焼を防ぐと言うものだが、僕にとってはいつの間にか使えなくなるイグナイター同様無用の長物である。こんなジェネレーター付けるから重くなるし・・・。

LAFランタンはごつくていまいち好かんかったなあ

そんな事の繰り返しがあっても、初代のランタンオートは私の元から離れることはなかった。なんと言えば良いのか上手い言葉が見つからないが単純武骨でありながら華奢なところがある種の魅力となっていたのかもしれない。「あ、それってまるで自分を見ているようだからかもしれない」・・・なんてね。(笑)

現役のランタンオート

現在使っているランタンオートはこれもお約束通りオートイグナイターは使えなくなり、グローブも割れ(純正品も合うサイズのグローブも無くCAPTAIN STAGのグローブを代用している。ちょっと背が高いのでベイルを倒すときトッププレートがグローブに当たらないように注意しながら使っている)、トッププレートはベコベコになっているが使用には何ら問題は無い。それまでの3台はジェット吹き出し口をひん曲げたり紛失した物もあったりと波乱万丈な生き方をしてきた。

なんでこんなにベコベコなんだろう(笑)

そもそもオートイグナイターなんてものは個人的に無用の長物である、気圧や湿度で着火しなかったり少しの衝撃で

自家用車の常備用ランタン

そして【第一話 コンロ編】 でも書いたが、車に常備しているのがSBランタンオートである。東日本大震災以降、非常時とデイキャンプを兼ねて自家用車には非常食と食器そしてコンロとランタンを常備している。小さくて使いにくそうだけれどこのモデルから(多分)グローブカバーが両側に開くようになって私の大きな手でも楽にマントル交換が出来るようになった。私の不満が次々と解消されてゆくのは素晴らしいことである(笑)そしてこのモデルにはガラスのグローブのほかにメッシュグローブが選択出来るようになっている。どのみちメインのランタンじゃないし明るさなんて求めていないので割れる心配のないメッシュグローブを選択している。

非常用に車に常備している、ちょい登山時にもコンロと一緒にリュックに入れていく。
小さくてマントルの交換が面倒だったBPランタンの不満は両開きのグローブガードで解決された

それにしても酷い錆だな、それほど使っていないのに手入れしないからなあ。これを機に少し手入れをすることにしよう。

驚くべき幸運、適応グローブを発見した

つい先日、”EPIランタン,グローブ”でググったら80mm×80mmのグローブが突然現れた、一瞬目を疑ってもう一度じっくリサイズを確認したが間違いなくぴったりサイズのグローブだ、勿論オリジナルじゃないし大好きなフロストでも無いけれどピッタリだったらそれだけで十分だ、前述したCAPTAIN STAGのグローブはEPIオリジナルのグローブより若干高さがあるのでしっくり収まらないのが小さなストレスだったが遂にそのストレスから開放される日が来たのだ。

右側が新しく導入したランタングローブ、80mm×80mmのぴったりサイズ

FORE WINDSと言うメーカーのグローブで1,650円が高いか安いか、喉から手が出るほど欲しかった僕には540円の送料を加えても安い!のである。

割れるの前提で2個購入、ローリングストック安いもんだ。

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