5月22日 戸石川釣行
そろそろ会津の渓もスタート。
早春の時期に比べると水色も水量も落ち着いてきた戸石川、透明度もとても高い。
「会津はどうかなあ?」「そろそろ雪代も落ち着いたんじゃねえのか?」「会津行ってみる?」「ワラビ採ってこようか?」 そんなやりとりがあって弟と二人で南会津まで出かけた。あいにく今日は午後から雨の予報、朝のうちなら何とかなるかなと言う状況ながら、会津の川の状況が見たいと言うのも正直なところ。 目指すのは戸石川、先日覗きに来た時は大雨が続いていた後だった事もあり雪代が入ってかなりの水量があったのが、その時と比べればずいぶんと水量も落ち着き水色も言う事なし、これで綺麗な魚が居れば文句は無いのだが。
今年初めての福島のヤマメ。原発事故のの影響を受けないでいてほしい
早速、準備を済ませて川に入る。弟が下流に僕が上流に入ることにした。今シーズン初めての会津の釣り、ずいぶん待たされただけに子供のように胸がときめく。川岸をなるべく川に入らないようにして釣り上がって行く。水生昆虫のハッチはほとんど見当たらないが、ナミフタオをイメージしたソラックスパターンをティペットに結んだ。入ってすぐの瀬で小さなヤマメがフライを咥えた。手に取るとヒンヤリとするヤマメの体温に思わず自分の顔が緩むのが分かる。
同じくらいのサイズが次々と顔を出しす。小さいながら派手なライズが釣り人を魅了する。
同サイズのヤマメがポツポツと顔を出し、大きな満足感とは違った、小さいけれど春を迎えた喜び見たいなものを感じる。そう、春のヤマメ釣りはいつもこんな感じだなあ。おそらく放流されて間もないのかも知れない、春にライセンスを買いに来た時に組合長さんとこのおばあちゃんが「今年はまだ放流していないんだよ」って言っていたのを思い出した。やがて空模様が怪しくなって来た頃に急にヤマメの活性が上がって来た。フライの着水前に飛び出して咥えるヤマメや水面を横っ飛びして来るアクロバティックなヤマメを目の前にして今は原発事故で入れなくなった浜通りのホームリバーのヤマメがそうであったことを思い出して少し切なくなった。
天気予報通り、雨が降って来た。土手のワラビを少しだけ頂いて帰る事にする。
10時頃にはとうとう雨が降り出してきたので川から上がった。「釣れたかい?」と山菜取りに来たらしいおじさんに声をかけられた。「小さいけれど少し釣れました」と言うと「そうかい、今年はそんなに放流してないって言ってたな」と言っていた。僕をクリアして上流に行っていた弟が戻って来たので雨の中、川の土手のワラビを少し採らせていただいた。「大丈夫かね放射能・・・」「大丈夫!大丈夫!」と言いながら。