6月18日 舟岐川釣行

 檜枝岐の居付きのイワナを釣る。

々にキャンプ&フィッシングに出かけた。行く先は桧枝岐川の支流の舟岐川だ。 そろそろ檜枝岐も釣りシーズン到来だろうし、キャンプをして朝早くに檜枝岐の居付きのニッコウイワナを釣ろうとの算段だ。そうは言っても居付きのイワナなんぞそうそう釣れるものではないけれど、その姿態の艶やかさと力強さは放流イワナとは比較にならないものがある。最近は車中泊が多いのだがテント泊はやはり落ち着く。なかなかテン場が無くなって来ているのでキャンプ場が近くにある川はどうしても釣行が増える事になる。

舟岐川オートキャンプ場
『舟岐川オートキャンプ場』は区画が整理されていて綺麗。一名1,000円もリーズナブル。

日のテン場は舟岐川沿いの『舟岐川オートキャンプ場』、何時もなら桧枝岐川本流沿いの『かわばたキャンプ場』にお世話になるのだが、今日はこちらに浮気をしてしまった。朝一で舟岐川の居付きイワナを釣るのが目的なのでお許しあれ。到着が夜の7時くらいになってしまいそうだったので携帯から電話を入れておいた「明日の朝管理人が行きますから好きな場所に張っていてください」との事だった。現地についてテントを張リ終え、まずは温泉に向かった。これも何時もなら『燧の湯』に行くところだが今日は気分を変えて『駒の湯』にした。会津駒ケ岳に登った時は『駒の湯』で汗を流すことにしているのだ。帰りがけに明日の日釣り券と飲み物を購入してキャンプ場に戻った。

れにしても檜枝岐の夜は早い、まだ8時前だと言うのにほとんどの食堂やお店は既に閉まっている。毎日午前2時ごろに寝床に入る僕の日常とあまりにもかけ離れているがこんな時間に追われない世界があるのも事実なのだ。僕は檜枝岐村が大好きで年に何度かはここでキャンプをしては、心身のバランスを取り戻すことにしている。キャンプ場には僕のほかに3パーティーが入っていたがそれらの車のナンバーは一様に春日部ナンバーだった。春日部の人たちもよほど人生に疲れているのだろうかしらん(笑)

れていることもあってずいぶんと早めにテントに入ったのだが寒くて目を覚ました。時計を見るとまだ午前3時過ぎ、それからはうとうとするもののなかなか眠れずに朝になってしまった。4時半には置きだして釣りの準備を始めたのだが、キャンプ場前の道路は暗いうちから車が通っていた。きっともう入渓場所には車が入っているのだろう、僕は、車を動かすとキャンプ場から下流に下った。キャンプ場前も釣ってみたかったのだが既に車を置ける場所には車が停まっている。浜通りの河川がダメなこともあって会津の川は何時になく釣り人でにぎわっているようだ。

舟岐川
人の入らない場所は魚も少ない場所。でもそこに目的のイワナが居た。

はそれほど人が入らないだろう場所に車を停めた。 僕の今日の狙いは居付きの綺麗なイワナだ、放流しにくい、人のあまり入らない場所に入る事にしていた。 この川は、数は少ないけれど居付きの黒いイワナが釣れるのだ。釣れる魚は少なくて良い、一尾で良いから綺麗な居付きのイワナが顔を出してくれないものか。入渓直後、やはりイワナの反応は無く、もしかしたら『ボ』になるかもしれない恐怖が一瞬脳裏を過った。まあ、その時は檜枝岐本流や実川あたりで気を紛らして帰れば良いと思っていたのでそれほど気になることも無い。そもそも居付きのイワナなんてそうそう釣れるものでは無いんだし。

舟岐川のイワナ
この水系に多いのはアメマス系のエゾイワナ。

ばらく釣り上がった時に足元からイワナが走った。とりあえずイワナが居る事は確認できたので一安心、ひとつひとつの流れを丁寧に流していくと飛沫が上り25cmくらいのイワナがロッドを絞った。残念ながら居付きのイワナでは無かったけれど綺麗なアメマス系のイワナだった。それからはポツポツと飽きない程度に顔を出してくれた。 放流されているのがアメマス系のイワナと言うこともあり、この水系のイワナはこの種が多い。これはこれで美しい魚体なのだが、今日の僕はオレンジ色の居付きのイワナが見たいのだった。

舟岐川のニッコウイワナ
小さなスポットから出た居付きのニッコウイワナ。本当に会えるとは思ってはいなかったが。

きな流れの中の大石の脇のほんのちょっとだけ水流が淀んだところが妙に気になった。大石から滑り落ちるように僅か淀みにフライを落とした時、飛沫が上がりオレンジ色の魚体が反転した。今日の目的だったこの川居付きのイワナは予想外に簡単に顔を出してくれた。まさか出るとは思っても居なかったので、一瞬気が抜けたようだった。この種は流れの中にはめったにいない、ちょっとした石の隙間に入っているので狙う場所を間違えると出会いは難しい魚なのだ。

舟岐川のニッコウイワナ
川底の石の色を反映した見事なオレンジ色。

これもわざわざ魚の少ない場所に入ったおかげだろうか、前出のイワナと比べてもその差は歴然。色が黒く鰭の白い縁取りも鮮やか、白点も小さく体側のオレンジ色の斑点が特に美しい、腹部はこの川底の色を反映して見事なオレンジ色、本当に文句の言いようがない美しい魚体だなのだ。

足してキャンプ場に戻った。朝食を取っ後、川を移動することにして荷物を片づけ、車に積んだ。最後にテントを撤収して居る最中にポツポツと振り出した雨はやがて突然勢いを増し、まるでスコールのような激しい雨に変わった。

会津駒ケ岳
会津駒ケ岳にはまだ残雪が残っている。山開きも近い。

とにかく撤収が済んで良かった、一瞬の差だった。やはり僕の日ごろの行いが一瞬の運命を分けたのだろうな(笑)。この雨じゃ午後の釣りは無理だが舟岐川の居付きのイワナを釣ると言うほぼ不可能に近い目標を達成した事もあって自分の運の良さに大満足な釣りになった、早々だけど家に帰ろう。

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