4月29日 小百川釣行

 増水中の福島県を諦め、隣県の流れに春の出会いを期待して

小百川
いかにもイワナが棲みそうな小百川上流部の流れだが釣り人も多い

月になると言うのに、未だに県内の河川の水量は下がらず折角のGWもいまひとつ狙いの川が定まりません。(^^;「福島なら仲通り、でなければ栃木県あたりのほうが良い釣りが出来そうかなあ?」明日の釣行に誘った弟と釣行先を検討していると、弟が「小百川はどう?」と言う。「それってどこ?」僕は初めて聞く川の名前にどんな渓相なのかどんな魚種がいるのかも分からないまま、二つ返事でそこに行くことに決めたのでした。どうやら日光今市を流れるらしいその川にはイワナもいるらしく、弟は前々からチェックしていたらしい。まあ今市近辺ならいざという時のエスケープもし易いだろうから良いんじゃない。

朝のまだ暗いうちに東北道に乗りました。僕は場所が分からないので運転は弟にお任せ、助手席で現地に着くまでぐっすりと眠りについていたのでした。(^^;

「おい!」って声で目が覚めた時には辺りはすっかりと明るくなっていました。

我が弟よ、本日もドライバーお疲れ様です。

地蔵
入渓場所の目印にもなっているお地蔵さん。釣果を祈って入渓したのだけれど

さて、川沿いに上流へと向かって見ることにした。何人か先行者がいるようだけれど、割と良い流れみたいな感じ。入漁券を求めていったん下流に戻りました。この川には特別漁場があってその近くの民家で入漁券が求められます。人の良さそうなおじさんは「どこからいらしたの?」「福島です」に「えー!福島のほうが釣り場いっぱいあるじゃない。私は桧枝岐川とか舟岐川に良く行くよ」確かに条件が良ければ地元で釣ってるんだけどねえ・・・。しばし、おじさんの昔の釣り話と小百川のポイントについてのレクチャーを受けて上流に向かいました。「二つ目の堰堤のところの橋を渡って少し行くと右側にお地蔵さんがあるからそこから釣ると良いよ」ということでお地蔵さんを目指しました。

地蔵さんのところで身支度を整え、ちょっと下流から入ろうと思ったらすでに餌釣りのおじさんが下っていました。やむなく僕らはここから入ることにしました。足跡もたくさんあって踏み跡が崩れていることから結構ここから入る釣り人が多いことを物語ります。入るとすぐ左側から支流の六方沢が入ります。弟はその支流側に入って行きました。

イワナ
弟がキャッチしたイワナは残念ながら可哀想な鰭をしていた

僕は六方沢の合流するすぐ上のポイントに一投目をキャストしました。小さなポイントですがイワナならここに入っていそうと思えるところ、でも皆ここから入ってるみたいだし魚はいないだろうなと思いながらの半信半疑キャストです。ところがなんと一投目のフライに出ました。「アッ!」と言う間に身を翻したイワナは姿を消しました。なんとも情けない、まさか出るとは思っていなかったのでアワセも出来ませんでした(^^;気を取り直しての2投目を確実にフッキングしました。割と良い感じのイワナです、20Cmを少し上回るでしょうか、足元に寄せたラインの処理中になぜかイワナは流れに消えてしまいました。「???何??」実はこのバラシが後日の釣行で秘密が明かされるまで続く悪夢のスタートだったのでした。(^^; とりあえず、一投目からのアタックがあったことで期待で胸が膨らみます(^^)が、結果は今年の釣りを暗示するが如く・・。その後はパッタリとあたりが止まってしまいました。弟が、支流から戻って来ました。「釣れた?」「小さいけどね」デジカメの写真を見ると確かに小さい(笑)少し釣り上がったけれど流れも浅く細くなって来たのでここで上がり下流を釣って見ようということになり下流に移動しました。

小百川
上流域とは趣を変える下流部はフラットで澄んだ流れが美しい。ここにもイワナは澄んでいる

堤の下には車が数台停まり釣り人も何人かいる様子です。きっとこの堰堤下の流れも良いポイントになっているのでしょう。僕らは下流の堰堤の所から入渓することにしました。駐車スペースには車が2台停車中です。釣り人かな?まあ、のんびり釣り上がることにしましょう。それにしてもこの川の美しいこと、水はこの上なく透明で林間を縫うように流れる川はさっきまで釣りをしていた山岳渓流のそれとは全く雰囲気が異なります。とても同じ川とは思えません。ゆったりした流れに新緑の木々、そして所々に見られるピンクのツツジが雰囲気をさらに盛り上げています。流れの岸には小さな野草たちも可憐な彩りを見せています。すっかり釣りを忘れてしばしその風景に見入ってしまいました。さて釣りに戻りましょう。流れを横切る倒木の下がちょっとした深みになったポイント、まるで釣りきち三平にでも出てきそうな雰囲気のポイント倒木の下のたるみにフライを送り込むと白泡の際からゆっくり浮いてきたイワナが反転してフライを咥えこみました、やりました最高の気分です。こんなきれいな流れのこんな良いポイントからまるで絵に描いたような釣りじゃないですか(^^)白泡に潜ったイワナを引き出し下流に誘導しながらネットを外そうとしたその時、彼は沈んだ大石の下に潜り込んでしまいました。引きずり出そうとしたその瞬間、ロッドが急に軽くなってフライが宙に舞いました。「また、バラシ・・・だ」 その後も足元でバラシ。結局は今日もフラストレーションを積み重ねたまま帰路に着くのでした(涙)

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