5月17日 戸石川釣行

 待ちに待った会津釣行。あのポイントからヤマメは顔を出すのだろうか

戸石川
戸石川はフラットな流れからヤマメが踊り、沈み石や低い堰堤が作る淀みからイワナが顔を出す

よいよ会津もドライフライシーズンがやって来ました。 「明日は会津で釣り三昧。イワナとヤマメに遊んでもらうのだ」と言うことで洗濯したばかりのフィシングベストにフライボックスやらなんやらと詰め込んで翌日の準備をしていたところ友達から携帯電話にメールが届きました。「今日は、戸石川に行ってきました。イワナが10匹釣れました。会津、良いですねえ♪」 「ゲッ!なんだとおお!」明日の釣行予定は戸石川、それを・・・なんて奴だ(T^T) 「あら、そうだったんですかあ、でも難しいポイントは手を付けてませんから♪」「何かい、明日は難しいポイントだけやって来いって話かい!」 この男は平日休み、しかもフライフィッシングを覚えたてなので楽しくて仕方ないらしく暇さえあれば釣りに行っているのでサンデーアングラーの僕には太刀打ち出来ません(笑) まあ、そんな事にはめげておれませんので予定通り早朝出発といたしました。

起きると外は雨が降っております。しかも結構な雨が降ったらしく、慌てて天気予報をチェックすると浜通りは雨のち曇りで会津は晴れとの事。「良かった、会津はOKだあ♪」4時半自宅を出発、目的地までは約Km6時くらいには現地に着く予定です。会津に入るまで雨は降り続いていて5時過ぎやっと雨があがりました。昼間は20度を超えるらしいのでもう雨の心配はいらないでしょう。6時半、身支度を整えて川に向かいます。川沿いの田んぼは皆さん総出で田植えの様子です。こんな日に遊んでいる僕をどんな目で眺めているのやら、なんとなく肩をすぼめてあぜ道を通り抜けるのでした。透明人間のように(笑)川に入るとウェーダーを通して足に戸石川の水温が伝わって来ました、水温は10℃を下回っています。どうやら昨夜来の雨が水温を低下させているようです。あと数時間もすれば水温も上昇してくるでしょうがもう身支度も完了している僕にはそんな時間待っている訳にはいきません。待ちきれません(^^;

戸石川のヤマメ
今年初めての良型ヤマメはゆったりとした流れの芯で小さなライズリングを残した。

の川は流れでヤマメ、大石やテトラ周りでイワナと教科書みたいな釣りの出来る僕の大好きな川です。低い堰堤で区切られる流れはフラットでありながら底に沈んだ石が複雑な小波を形成しています。小波の形状から底石の状態を想像してヤマメの付き場所を見つけます。「そこだ!」完璧なキャストのはずだけどなぜか反応がありません(^^;次のポイントも・・・。「あらら?そうだあいつが10匹も釣るからだ!(怒)」なんて言いながら釣り上がりましたがどうも反応が良くありません、やはり水温が低いからなのでしょうか。流芯の長い流れの中ほどをフライが通った時、底石の下から浮かび上がって来たのは25cmほどのイワナでした。フッキングも完璧です、流れに乗ったイワナはかなりの引きを見せてくれました。「あれえ、ヤマメのポイントだけどなあ・・・」「ヤマメはいないのかなあ?」なんて独り言を言いながら、それでもちょっと余裕で余ったラインをリールに巻きとっていたとき急に重みが消えました。「あらら、外れちゃったよ」イワナの姿も見たし、そのひきも堪能したし、まあいいか。とりあえず上を向いているイワナもいるってことだ。数すくない大石が作る流れの変化にフライを落とすと今日の2匹目が出ました。これも確実にフッキングしたつもりでしたがなぜか流れに消えていってしまいました。「ありゃ、またかよ」先日、余笹川以来、どうにもバラシが多い。すっかり釣りが下手になっちゃいました(^^;でも結構良いサイズが出ます。背中の色が黒っぽいイワナです。足元を小さなイワナが2匹並んで逃げて行きました、結構魚もいるようです。テトラの際の流れが巻いて白泡が漂っている処、そういかにもイワナが付きそうなポイントにフライをそっと落とすと白泡の中から本日3匹目のイワナをキャッチ、流れを下り浅瀬に寄せてネットに入れようとしたとたん、そいつは、またしても針をはずして流れに消えて行きました。「なんじゃあ・・!」仏の顔も三度・・じゃ。

スルーダンパラシュート
スルーダンパラシュートがバーブレスだったことに気づいた、今年のバラシの理屈が立った。情けない(^^;

ライを捕まえて拡大鏡でよくよく覗き込んで大発見です。針のポイントが甘い訳でも何でもありませんでした。今シーズン一番お気に入りのパターンがあります。皆さんご存じ、岡本さんのパターンでスルーライトダンと言うフライです。ボディもウイングもエアロドライで作られたこのフライ沈まないし、見やすいし、壊れないしこれは今シーズン私の最強のフライになるはずだったのですが肝心のフックに落とし穴がありました(^^; 指定のフック(C14−BV)、ご存じプードルフックです、今気づいたんだけどこのフック、バーブレスだったんだねえ(^^;そうとは知らないもんだから・・・。実は、フッキングしたあとの無造作なやり取りでフックアウトしていただけだったのね(恥)なんと言うおまぬけなOwnerでしょうか(^^;ほんと穴があったら入りたいところです。しかし、それが分かればこれからはバラしませんよ(~~)vというところでいかにもいかにもと言うポイントが現れます。なんか釣り番組のような展開ですがね。堰堤下の深いプールの流れ出し、テトラによって流れの方向が変わる絶好のポイントです。餌釣りやルアーに良い感じの流れ、普通なら流芯狙っちゃう処でしょうが実はポイントは流れが当たるこのテトラです。流れがあたり反転流が出来るこの場所にスルーダンを置くとテトラの際からグッドサイズのイワナがゆっくりと浮かんできてフライを咥えました。フックの秘密を知ってしまった以上、絶対にバラすような真似はいたしません(爆)。きっちり寄せてランディングいたしました。本日、初めてネットに入ったイワナです。サイズは25〜26cmくらいでしょうか背中の黒い見事なイワナです。早速記念撮影と思いつかんでネットから出して、カメラをセッティングしている最中、にゅるっ!ていう感触を手のひらに残してポチャン。流れに戻って行ってしまいました。なので写真はありません。残念。

植えの影響もあってだんだん濁りがひどくなって来ました。時間は9時半、水温11.2℃。だんだん良い感じになって来たところなのでこの濁りは無念だけど、やむを得ず一旦川から上がることにいたしました。でも、今日は次の手を用意していましす、ここがダメな時は大川本流を挟んだ反対側の支流の観音川を釣るというエスケープ案を前もって決めて居たのでちょっと余裕です。(笑)夕方また戸石川に戻ることにして観音川に移動することにしました.

目的の観音川、入渓場所には車が4台も停まっておりました。多摩、宇都宮、野田そして山形ナンバーと全て県外ナンバー、なんて有名河川なんでしょうねえ。近くの橋から下を覘いてみました。上流に二人、下流に二人。これじゃあさすがの僕も打つ手無しです。

戸石川のポイント 戸石川のポイント 戸石川のポイント

テトラの先端からイワナ、フラットな流れでヤマメのライズ、ここというポイントから渓魚は顔を出す

ヤマメ
堰堤下の重く盛り上がった流れを割って出たヤマメは、なかなかの引きを見せてくれた。

局、またしても戸石川に戻ることになりました。ところがこちらもあちこちに釣り人が入っております。朝、入渓した場所より少し下流の橋のから入ろうと移動すると、鼻の差で宇都宮ナンバーのカップルフライマンが停車中。「上流、下流どっちに入ります?」って訪ねたところ、「上流は今二人入ったとこだから下流入ります」とのこと、「じゃあ、上流入らせてくださいね」ってことで別の二人の後を追うことになりました。橋から少し堤防を歩き藪をこいで河原に降ります。「釣残しいるかなあ?」小さな堰堤下、流れが左岸に向かって絞られる場所、皆さんが狙っただろうそのポイントではなく。流れだす前の堰堤から落ち込んだ流れが厚く盛り上がったところでヒット。間違いなくヤマメです。久しぶりのローリングに慎重にやりとりします。流れ出しをやり過ごし、ちょっと下った浅い流れでネットに入れました。居るもんですねえ釣り残し(^^)それにしてもお腹パンパンの美形ヤマメです。失礼しておなかの中を拝見させていただくと沢山食べていますねえ。ほとんど羽ものです。小さなマダラカゲロウ類やヒラタカゲロウ類の姿が見えます。豊穣な流れを物語っています。その上のポイントで今日初めてのライズを発見。「お、ライズだ♪イタダキま〜す」キャストしたフライはライズがあった流れの20Cmくらい隣のレーンに落ちてしまいました。なんの反応も無くフライは流れ切ってしまいました。フライをもう一度ライズのあったレーンに乗せると、躊躇なく反転したヤマメは見事なローリングを見せてくれました。先行者に追いついたのでここで戸石川をあきらめ再度観音川に向かったのでした。

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