8月18日〜19日 大鳥川(山形県)釣行

 気の置けない仲間と久しぶりのキャンプ&フィッシング

ろそろ遠征でも行こうかと釣友に声をかけたところ「了解!」の返事と「大鳥川はどう?」との問いかけに「大鳥川ってどこの?」「タキタロウの大鳥川ですよ」「おお、いいねえ」と即決となりました。で、なんやかやしてるうちにメンバーが埼玉から2人、福島から3人の5人の大所帯に(^^;今回は、初めてお会いする仲間が一人参加です。bunさんと呼ぶことにしましょう。今年からフライを始めて既に釣行回数二十数回を数え、釣った魚は100匹を超えたと言う猛者である(@_@)仕事の関係で平日釣りが出来るという誠に持って羨ましい環境です。このサイトを通じてメールをいただくようになり近いうちにキャスティングのレッスンをしてあげる約束をしていたので、この際釣りに誘ってしまいました(笑)埼玉組は仕事を終えてから出発するとのことなので翌朝の到着になるだろう。僕らはイブニングに間に合うように昼過ぎに出発することにした。bunさんを拾い東北道に乗った。あとは、朝日ICまでまっしぐらだ。ただ、ひとつだけ心配事があった。僕の携帯電話に届くお天気情報によると昨日からが新潟県に大雨洪水警報が出ているのだ。目的の山形県庄内地方は大雨洪水注意報となっている。しかも雨雲レーダーによると北上していたはずの低気圧が県境から南下している。どうやら僕らの目的地を狙っているようだ(汗;東北道から山形道に入る。寒河江SAで遅い昼食をとり庄内朝日ICを目指す。

タキタロウ館の剥製
タキタロウ館の剥製

道路の遥か下を田麦川が流れているが恐れていた通りチョコレート色になっていた。今日のイブニングは埼玉組が到着しないこともあって大鳥川をはずして同じ赤川支流の梵字川に注ぐ早田川でと考えていたのだが・・・。一応早田川を覘いてみたが濁流と化し手も足も出なかった。しかたが無いので目的地の大鳥川に向かうことにした。濁らないと有名な川だから今日はダメでも明日には何とかなるかもしれないからね。車一台がやっと通れる隧道を走る。対向車にすれ違ったらどうすればいいのだろうと思ったら所々に黄色いランプの付いた待避所がありここですれ違うようになっている。隋道を抜けると荒沢ダムが見えてくる。もうすぐ目指す大鳥川だ。大鳥川はタキタロウが棲むという大鳥池から流れる東大鳥川と大鳥屋岳から流れる西大鳥川が朝日大鳥地区で合流し荒沢ダムに流れ込む。そこにタキタロウのレプリカと本物の写真が展示されたタキタロウ館がありその前にタキタロウキャンプ場がある。ここで埼玉組との待ち合わせをすることにした。

大鳥川発電所 bunさん スナフキンさん
大増水の大鳥川 それでもbunさんがキャッチ スナフキンさんも

の様子を見るとかなり増水はしているようだがうっすらと濁っている程度。十分釣りは可能な状況である。さすがは濁らない大鳥川。イブニングを釣るのに二人をタキタロウ橋に残し、運転疲れのOwnerはキャンプ場に戻りキャンプの準備をすることにした。準備を終えて迎えに行くとかなりの増水の中二人ともイワナの顔が見れたとの事でとりあえずは一安心。すっかり雨も上がり綺麗な星空を眺めながらウィスキーを片手にいつもの釣り談義が始まった。いつの間にか空になった角瓶を残し早々に?眠りに付いた。朝、賑やかな声に目覚めると埼玉組のfuneさんとUケンさんも到着していた。橋の下でライズがあるとの事で早速川に入った。昨日あれだけ増水していた川は嘘のように水が引け、透き通った透明の流れに変わっていた。funeさんとUケンさんとOwnerでタキタロウキャンプ場脇に入渓した。スナフキンさんとbunさんは夕べ入った場所に向かった。早速Uケンさんにアタックがある。かなり小さなアタックだがイワナだろうか。小さな浅い流れに昨日から悩ませられているメジロアブのフライを流した。小さなライズを確実にフッキング。14、5cmはあるでしょうかでもなんか変です。体側の色がイワナのそれとは全く違う。なんと釣れたのはオイカワだった。記念すべき大鳥川の一投目はタキタロウとはなんの縁も無いオイカワだなんてものすごいショック(涙)こんな山の中の渓流にオイカワですから・・・。

アブフライ なんとオイカワ powellバンブーロッド
メジロアブモデル(^^)V まさかオイカワ・・・ パウエルにオイカワの魂が(涙)

しかも・・・。今日は、先般この世を去ったウォルトン・パウエルの手によるバンブーロッドを手に入れたので入魂式をかねていたのです。昔から欲しくてやっと手に入れたパウエルのバンブーロッドに何を血迷ったかオイカワの魂を注入してしまった。なんという事だろうか・・・。悲しすぎる・・・・(涙;この場所はさっさと諦め、上流に移動することにした。スナフキンさんたちが入った上の堰堤から上流に入ることにした。funeさんとUケンさんが上流にOwnerは下流に下ってから入渓した。

崗岩が作り出す開豁な渓はOwnerが一番好きなフィールドだ。こういう渓でラインを伸ばしていると嫌なこともすっかり忘れてしまう。オイカワの悪夢もすっかり忘れてイワナを追いかけた。落ち込みの上の淵の開きにフライを流すとイワナが出ました。一番良いポイントに定位しているのですから人も入っていないようです。ただ残念ながらサイズが小さい。早くタキタロウになれよ(^^)vのんびり釣り上がって一時間ほど、良いポイントにはイワナが付いているがなぜかサイズがいまいち。夕べ二人が釣ったイワナぐらいのサイズは欲しい。

イワナ
釣れるのだけどこのサイズ(^^;

飽きない程度にイワナをリリースしながら釣り上がっていく。典型的なニッコウイワナだろうかピンクの斑点が色っぽい。しばらく行ったところで川原の石の上に十数匹のニホンザルの群れを発見した。写真を撮ろうとカメラを取り出すうちに川の反対側へと群れは消えていった。最近釣りに行ってニホンザルを見かける機会が多くなった。繁殖が進んでいるのだろう、農家の被害も増えていると聞く。群れを興奮させると怖いので注意。funeさんたちと合流したが、二人はあまり良い釣りが出来なかった様だ。そろそろUケンさんの機嫌が悪くなってきそうなので場所を移動することにした。更に上流に向かい泡滝ダム上流から東大鳥川本流を目指す。右手から西ノ俣沢の合流から釣り始めると左側の大石と大石の間の細く深い流れに乗せたエルクヘアーカディスの#12にイワナがヒット。下流で釣ったサイズと同様で少し悲しい。二人に遅れて上っていくと目の前のプールにUケンさんがフライを流すといきなりUケンさんのロッドが曲がりイワナが走った。淵尻の下は急流の落ち込みが段々と続いていてそこに入られたらアウトだ。Uケンさんが半ば強引にネットに押し込んだイワナはサイズが24、5cmくらいのグリーンバックのとても綺麗なイワナだった。得意のニンフィングで仕留めたのだが背中がエメラルドグリーンの本当に素敵なイワナだった。このイワナで俄然やる気が出たUケンさんだった。その後、funeさんも深場からニンフでイワナを引き出し、Uケンさんもイワナを追加する。川は本格的な山岳渓流となり魚は深いプールの底に沈んでいるらしくドライには反応が無くなった。こうなるとニンフィングが苦手なOwnerは手も足も出ないのであった(^^;そのうち急に雨が降り出した。かなり大粒の雨で昨日のこともあるので早々に渓から登山道に上がりキャンプに戻ることにした。すでに時間はお昼になっている。多分、下流に入った二人はすでに戻って腹をすかせているに違いない朝食もまだなのだから(^^;

東大鳥川 イワナ funeさん
東大鳥側本流(泡滝上流) Uケンさんのグリーンバック 突然の大雨(渓は危険)

ャンプに戻ると案の定腹をすかせた二人が待っていた。「遅いぞお!腹減った!」「すまん、すまん」。釣果を聞くと20cm〜24cmくらいまで結構釣ったそうでその話を聞いたUケンの機嫌がまた悪くなった(爆;しかも**発電所の排水口のプールでかなり大きなイワナにティペットを切られたとの事、本人の話によればまさかそんな大きなやつがいるとは思わないからOrvisの#1ロッドに7Xティペットでアントを流したそうで、いきなり缶ビールぐらいの太さのイワナが出てきてフライを引きちぎって行ったそうだ。まあ、話半分としても尺は間違いなく超えていたらしい。その話を聞いて今度はfuneさんの機嫌が悪くなった(爆;朝食兼昼食を取って昼寝タイム。幸せだア♪♪一眠りしてからbunさんのキャスティングレッスンをすることにした。「上流の川原にでも行って練習しましょう」釣りをするというスナフキンさんを連れて開けた川原に移動した。正式にレッスンを受けたことが無いbunさんはやはり手首でロッドを振ってしまうのでラインにパワーが伝わらず綺麗にループが出来ないため必然的にリーダーのターンオーバーがきちんとできないという欠点が見られました。初心者にはよくあるミスですが、今はロッドが軽いため手首だけででかんたんに振れてしまうためこのような欠点が出やすくなっているのです。出来れば練習はもう少し重い番手のロッドでやったほうが良いと思います。話がそれました。まずはロッドグリップをサムオントップに変更してもらいます。キャストを覚えるまではこの握り方が手首の暴れを防ぐために最適です。次に手首と肘の使い方を覚えてもらいます。今のキャスティングは肘を中心に振っているのでどうしてもティップが円弧を描いてしまいます。ロッドの移動にあわせて肘も移動する感じをつかんでもらいます。あとは手首の動きです。リストダウンとオープンの仕方とタイミングを覚えました。後はプレゼンテーションです。ロッドを停止させてループをつくりラインの伸びにあわせてロッドティップを送る。フォルスキャストはプレゼンテーションがきちんと出来てから覚えましょう。・・・ということで30分くらいレッスンしたら見違えるように綺麗なループが出来るようになりました。メデタシメデタシ。それじゃキャンプに戻りましょうということでキャンプに戻るとfuneさんたちがいません。きっと僕らに置いていかれたと思ったのでしょう(笑)「それじゃ僕らも釣りに行きましょうか」午前中入った堰堤の上、僕が入ったところのもう少し下流から入渓した。

イワナ イワナ イワナ
このサイズが多かった こんなサイズもいたりして(^^; それにしても綺麗

イワナ
タキタロウの子孫だぞ!

心の向こう側に太くてゆったりした流れに沈んだ大石のところで流れが変わる絶好のポイントを発見。bunさんに「そこには絶対に入っているから狙ってごらん」と言った。さっそくそのポイントを狙うのだがどうしてもフライがポイントに入らない。手前の流心にラインがとられるのかどうもタイミングが合わない見たいでそのポイントを諦めた。スナフキンさんに「後を釣ってみな」って言うと案の定綺麗なイワナがフライを咥えた。スナフキンさんはその後も小さな流れのなかから丸々太ったイワナを吊り上げた。27、8cmはあっただろうか。それから次々とイワナをヒットさせbunさんからは「何でそんなに釣れんの?」と・・。Ownerも結構なイワナとたくさん遊ばせていただきました。そろそろ、日も沈みかけイブニングの釣りとなった。何匹かのイワナと遊んだ後、淵尻でキャッチしたイワナは27cmほどのグッドプロポーションの本当に綺麗なイワナだった。ふとタキタロウのことを思い出し(その顔は三口にして・・・)まじまじと顔を観察。「おお、このイワナも三口だ!タキタロウだ!」と騒ぎながら写真を撮ってリリースした。(笑)日も落ちてきたのでキャンプサイトに戻るとfuneさんたちも帰ってきた。西大鳥川に行ってきたそうでオイカワの入れ食いにあったそうだ。(^^; 土砂崩れで上流にはいけなかったとの事。後は恒例のディナータイムだ。雲ひとつ無い星空に感激し乾杯した。

イワナの顔
ほら、三口解ります?

funeさんの差し入れの焼酎はあっという間に空になり、近くの酒屋さんに駆け込んだ。今日の釣りのこと明日の釣りのことそしてこれからの釣りのことなど話は尽きない。いつものことだが明日は昼近くまで釣りにならないだろう(笑)イブニングで釣ったイワナの写真を見て、「間違いない、これはタキタロウの子孫に違いない。」みんなも「おお、本当だ!タキタロウだ!」「この川の固有種なんじゃない?」と話が盛り上がった中、Uケンさんが「改めてイワナの顔をまじまじと見たこと無いけど、イワナってみんなそんな顔なんじゃ無い・・・」一同、シーン・・・・。「なるほど!」そういえば、イブニングで不調だったbunさん。キャスティングレッスン受けたらフライがいつもの感覚よりも遠くに飛んでしまいどこにあるのか解らなくて釣りにならなかったそうです。翌朝は慣れたようでたくさん釣れたそうでメデタシメデタシでした。

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