9月21日 只見沢釣行
今年最後の釣りは緑に抱かれた渓を釣りたいと思った
只見沢インレット付近
田子倉湖にワカサギを釣りに行こう」と先輩からメールが届きました。夜の待ち合わせですが今日は別件で休みを取っていたので早めに出発し只見沢に向かった。浅草岳の登山口近くに駐車場に車を停めて、休憩所の裏から川に入った。少し下ってインレット近くから釣り始めた。去年はこの辺で小さなヤマメを釣ったのだが今年はどうだろう。#14のムネアカオオアリパターンのパラシュートを結びキャストすると案の定すばしっこいアタックがあった。フッキングしたのはやはり小さな小さなヤマメです。「やっぱりこんな小さいのかあ」続けて上がるのも同じようなサイズ。「大きいのいないのかなあ?」よく見ると川原の砂には真新しい足跡が2つか3つ・・。先客がいたようです。この小さな渓に先客がいたらかなり厳しい釣りになるだろうが、せっかく来たんだし頑張ってみよう、期待は薄いけど。ヤマメのポイントを過ぎてイワナの棲家に入った頃、水の中を良く見ると小さな魚が泳いでいる。この沢では上手く再生産が出来ているのかもしれない、大切にしたいものだ。
今年もやはりチビヤマメから(^^; | グリーンバックのイワナ | ムネアカパターンを咥えた |
それにしても反応が無い。やはり秋の釣りは難しい。ちょっとした流れのたるみを発見。落ち込みの脇の岩の下、流れが反転しているその上にムネアカパラシュートを落とすとほとんど吸い込むように出た。かなりすれているようでイワナのおおらかさは無い、20cm弱のチビイワナだがやはり綺麗なイワナだった。光の加減でグリーンに輝く魚体、模様も色もこの川の魚育ちだというのがなんとなく伝わってくるようだ。プールに流れ込む細い流れにフライを乗せると開きの辺で水中にフライが巻き込まれた瞬間、イワナの反転する姿が見えた。反射神経だけであわせたがイワナがロッドを絞った。これもそれほど大きくは無いが先ほどのイワナと同様この川で生まれて育った綺麗なイワナだった。更に上流に釣りあがったが魚影は見当たらず、フライに反応する魚も全く無い。
そろそろ上がって待ち合わせ場所に向かおう。登山道に上がり川沿いを下るが、さすがに一人っきり、熊でも出ないか少々心細い。ブナを始めとしてホウやトチノキなどの大木が多いこの山の長い歴史が川と魚を育ててくれているのだろう。足元に大きなブナのみがいくつも落ちていた、獣たちの餌になって、そしてまた新しい歴史が続いて行く。実は、次の日田子倉湖のワカサギを釣りに湖に出て驚愕した。船着場でブラックバスが釣れ、沖の立ち木周りではブルーギルが釣れてきた。漁協では刺し網をしてこれらの駆除に努力している。この悲しいほどの営みを僕たちはどう捉えれば良いのだろうか。先達の努力とと大きな自然が育んできた生態系が簡単に壊れて行くことを僕らは許すべきではないのだろう。壊れてしまった自然を元に戻すことなど不可能に近いのだということを僕らは知るべきだ。
登山道を戻る | トチの実が落ちている | 伊南川との合流付近 |
話は変わって、待ち合わせの前に只見町の温泉に入って汗を流したのだが目の前の只見川はかなりの増水であった。温泉のお兄さんに話を聞いたところ、田子倉ダムで発電をしているのだそうだ、平成19年の新潟県中越沖地震で柏崎の原子炉が停止して電力不足が相当に深刻なのだろう。
白点が小さく多いのがこの川のイワナ
温泉の目の前で只見川と伊南川が合流するがこのポイントは大型のイワナ、サクラマスが釣れることで有名なポイントだが今週50数センチのイワナと58センチのサクラマスが上がったとの事。本流を釣るべきだったかなあ?ダブルハンド持ってくるんだったかも(^^;