5月15日 鮫川釣行

 今年初めてのキャンプ&フィッシング。

玉の釣友『Funeさん』から誘いがあって週末は今年初めてのキャンプ&フィッシングになりました。金曜日から友人の『うのけんさん』と二人で茨城県の花園川で釣りをするとのことで僕もスケジュールを調整してはみたのですが残念ながら調整がとれず仕事を終えてから直行することにしたのでした。 そんな状況だから忙しいのに仕事も手に付かず、やきもきしながら時計ばかり眺めて終業時間を迎えたのだった。メールによると花園川は小さいけれどそれなりにヤマメが遊んでくれたそうで、欲求を満たした彼らはこれから浜通りに向かいたいと思うがどこが良いかしら等と余裕綽々のメールを送りつけて。花園川からの移動だと鮫川流域くらいかなあ、四時川か入遠野川かもう少し上流か。

方、入遠野川近傍の遠野オートキャンプ場に居るよとのメールが入った。こんなときほど邪魔は入るもので、仕事がどんどん長引いて行く直行予定だった僕は、忘れものに気付き一旦家に戻ってから待ち合わせ場所に向かうことにした、一時間もあれば着くだろうから慌てず行きましょう。何やかやで結局家を出たのが午後10時過ぎ、11時ごろ着くよとメールを入れて置いた。ほぼ予定通りに到着、予定なら焚火の灯りが見えるはずだが真っ暗で何も見えない、釣友の車を発見し近くに停車すると暗闇で、爆睡中の『Funeさん』を発見した。車のドアの音で目を覚ました『Funeさん』に久しぶりのご挨拶、「そう言えば去年は一緒に釣りに行っていなかったねえ。男はだんだんと仕事が中心の生活になって来るのだから仕方ないさ。」

て早速持参のウィスキーと氷を準備し宴会モードに突入しようと思ったのだが何か足りない、そう肝心要の焚火が無いのだ、「薪あります?」の言葉に、「おいおい、薪ねえのかよ?マジで」と言いながら実は何も持たなかったけど庭にあった焚火の残りの薪を2本ばかり車に積んで来た自分を大いに褒め称えた、なにやらテレパシーが通じたらしい。しかしこの薪は買った時から乾燥が不十分でなかなか燃え出さないという大変厄介な薪だった。

マイフェイバリットフライ
今年初めての焚火。酒が美味い

僕は近くの河原を中心に焚き付け用の木の枝や薪を拾って回った。頑張ること30分、やっとのこと薪に火が移りついに待望の焚火を囲んでの晩さんが始まった。既に日付は変わり、僕らは延々と語り続け高級な老酒になにやら中国でもなかなか手に入らない???酒なんぞ頂くものだから宴はさらに盛り上がり何時の間にか辺りはすっかり明るくなっていた。一人だけ車の中で熟睡していた『『うのけんさん』』も起きて来て軽い朝食後、釣り場に向かった。すっかり体力消耗の僕らは、『『うのけんさん』』にポイントを教えた後爆睡する予定だったのだが、車を停めた近くの家のおじさんが出て来て、「ここは、結構大きいのが居るんだ、そこの養魚場から逃げてきたりしたのも居たりして釣れるぞ、どこから来た?」ほとんど夢遊病者のような僕らは相槌半分でにこにこしているとおじさんのマシンガントークはさらに火が付き、何時の間にかそっと消えて爆睡モードに入った『Funeさん』を横目で見ながら全身で攻撃に耐えたのだった。

マイフェイバリットフライ
カワサバ。地方によってはヤマナとも呼ばれるらしい。ヤマメとイワナの交雑種だ。

っかり爆睡モード突入のきっかけを逃した僕は橋の下の辺りを釣ってみることにした。流芯の脇に出来た小さなプールにフライを落とすと小さなポコッと言うようなライズがあって、フライの先で魚が走り回った。「小さい・・」たぶんヤマメだろうけど、まさかウグイじゃないだろうなあと思いながらネットに入れた。サイズは15cmくらいだけどちゃんとパーマークがある。「良かったウグイじゃない、ヤマメだよ♪」「でも、なんだこれ?」よく見ると頭の上から背中にかけてイワナの様な虫食い状の斑紋が有り、ちょっと見まるでサバのようだ。正体はすぐに推測できたが実際のところ本当にそうなのかは分からないが、ヤマメとイワナの交雑種だと思う。後で調べて分かったのだがやはりヤマメとイワナの交雑種で姿がそれに似ていることから「カワサバ」と呼ばれたり名前をとって「ヤマナ」と呼ばれたりしているそうだ。自然界では生息域が違うヤマメとイワナだが養魚場などの同一場所では割と普通に発生するものらしい。

マイフェイバリットフライ
カワサバ。地方によってはヤマナとも呼ばれるらしい。ヤマメとイワナの交雑種だ。

この川にもすぐ近くに養魚場があるのでそこから逃げたのか放流する稚魚に混じっていたのかどちらかだろう。実はこの種を釣ったのは始めてではなく、ずいぶん昔に山形県の小国町で釣ったことがある。当時何だろうと思いつつも現代のようにインターネットなど無かった時代なので簡単に調べる術も無くうやむやになっていた。今思うと放流が結構盛んに行われていた小国方面はたまにアマゴが釣れたりして驚かされたものだ。昨今の養魚場では積極的にF1の作成に力を入れているところもあるようで何とも複雑な気持ちになる。

て、僕はちびヤマメを3匹釣ったところで下流に戻った。下流から上がって来た『うのけんさん』は全く釣れなかったとの事、別の川に移動することにした。鮫川の上流部の大久田川に移動してみたが昨日の雨のせいか田植えのせいか川の水は白濁し釣りにならない、僕のフライには小さな素早いアタックが2度あっただけで終わり二人も釣りにならないようだしさらに別の川を目指した。

マイフェイバリットフライ
小松川も幾分水量が多く、体力消耗した僕にはきつかった(^^;

少し下流の小松川は少々の雨では濁りも入らないので小松川へ移動することに決定。川をみるとやはり濁りはほとんど無い、僕らは安心して昼食をとってか入渓することにした。二人を良いポイントに入れると僕は今まで釣った事のない下流に入ってみた。たまにでるヤマメはすばしっこく、まだ酔っているらしい僕の反応はすこぶる悪く全く釣りにならないので、さっさと川を上がって二人の釣りを眺めていた。上流に移動した僕らはもう少し釣りをすることにした。車を停めた橋の上からプールを覗いた『Funeさん』が「お、いるいる、何匹もいる」僕も見てみるがなかなか見えない「あの石の・・・」『Funeさん』の示す場所を丹念に探ると「おお、いたいた、結構大きいじゃない」『Funeさん』を尊敬して止まない一つの力がこの魚を発見する能力だ、まず僕らの見えない魚が良く見える。「Owner足元に魚いましたよ、いま逃げていきましたよ」とか良く言われるので僕には見えない魚がはっきり見えているらしい。だから釣りもうまい、餌釣りから鍛え上げた能力は僕らの能力を遥かに超えているのだ。・・とこれくらい褒めておけば、気分良く出かけられるだろう。「頑張って来いよ、待ってるぞ」と、読者には何のことか分からないだろうけどご勘弁。『うのけんさん』もヤマメと遊び『Funeさん』もヤマメと遊び、気づけばOwnerだけが、発見した山ウド採取に没頭し釣りにならない楽しい1日。また一緒に釣りが出来る日を楽しみに今年初めてのキャンプ&フィッシングは幕を閉じた。『うのけんさん』、釣りに行くぞ!

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