5月16日 夏井川釣行

 昨日のリベンジを地元の川で。

マイフェイバリットフライ
いつもより水量が多いもののこの川は水深が浅く魚はシビアだ

日の疲れを癒すべく今日は1日のんびり過ごしていましたが、夕方近くになると体力も回復して来たのかなにやら背中がむずむずし始めた。昨日の絶不調をリベンジすべく近場の夏井川に行ってみることにした。まだ時間は3時、魚が動き出すにはもう少し時間が必要だろうが、ティペットを8Xに落とし釣り始めることにした。とにかく浅く、フラットな流れのこの川では、あっさり見切られてしまうので努力が必要なのだ。しかもこの時間帯は西日を背にして釣る事になる為、川にははっきりとキャスティングフォームが映ってしまうのだ。

て準備を整えて川に近づくとやたらとツバメが低空飛行をしている「あ、雨になるのかな」今日は一日中部屋でゴロゴロしていたので外の状況が分かっていないんだ。それにしてもツバメの奴なんてことをするんだ。水面を流れる虫まで啄ばんでいるらしく僕がいまキャストしようとしているポイントめがけて急降下しては水面に波紋を広げている「なんてこった?これじゃ釣りになんねえべ」案の定、いつものポイントは沈黙し釣りにならない。しばらく釣りあがるものの全く反応が無い。ここまで無反応の釣りはさすがにここではないのでちょっとばかり不安になってくる。

マイフェイバリットフライ
やっと姿を見せたヤマメ。それからはこのサイズがポンポンと出てくれた。

りあがること30分、ほんの小さなポイントにキャストした時突然のアタックに一瞬ためらったもののロッドは自然に立っていて結ばれたティペットの先で小さなヤマメがローリングしていた。「でた・・・あ」それまでの落胆と安心とが微妙に交錯してなんとなく気持ちが悪い。それでもそれを境に川がざわめき始めた、川の上にはいくつかの虫たちが羽ばたき出し、ライズこそ無いもののどこかでヤマメの匂いがし始めた。気づけば太陽は西の山にかかりそうで時間はそろそろ魚たちのディナータイムなのを教えてくれた。それからはワンポイントから一尾のヤマメが顔を出しさっきまでの悪夢が嘘の様だ、ヒットしたヤマメを流れに帰すときこちらを見ている人影に気がついた。監視人なのかしら、入漁券は持ってるから問題ないし、まあ良いか。

マイフェイバリットフライ
それはこんな小さなポイントから現れた。ちょっとでも変化のある場所はフライを送ってみるべきだ。

い流れがちょっとだけ絞られて少しだけ深くなっているポイントにフライを流すと反転する魚影とともにフライが消えた。「お、デカイ!」今までの魚とは明らかにロッドティップを通して伝わる重さが違う、もしかしてやばいかもしれない。8Xティペットはずっとチェックしてないから傷ついてるかも知れないし無理は出来ない。ティペットの先のヤマメは強引に流れを走り回るのでかなりハラハラで僕は岸から川に入り下流側でネットに入れることにした。ふと岸の堤防の上に目を移すと先ほどのおじさんがこちらを見つめている。ここは、良いところを見せなきゃならん、すり足で後ずさりをしたとき川底の石に乗った右足が簡単に滑った。僕は川底に尻餅をつく格好になり、沈んでいる石にしこたまお尻を打ちつけた。それでも腕を伸ばしてロッドだけは高く保持しつつヤマメの走りに対応しながら静かに立ち上がり、ヤマメをネットに収めた。堤防の上に目をやると一尾始終をしっかり見届けていたおじさんが笑顔で立っていた。

マイフェイバリットフライ
ちょうどランディングネットのフレームサイズだ。こんな出会いがあるから楽しい。

「大きいんじゃねえの何センチある?」と声をかけてきた。ネットに手を入れて掴み出そうとすると結構幅広、なんと立派なヤマメ僕のネットのフレームサイズジャストの27cmはこの川じゃあ立派なほうだ。「27cmありますね」「ほう、いるんだなあ」このサイズに十分満足した僕はこれを最後に川から上がりしばらくおじさんと話をした。「俺は毎年小国に行くんだ横川な、去年は40尾くらい釣ったかな餌釣りだけどな、でも最近は尺上がなかなか出なくなったよ」本当に釣り好きらしく話しに切りは無いしばらく話し込んで車に戻った。地元の人と話が出来るこんな時間が大好きでもある。帰り道、まだ青白い西の空に三日月が見えた、すぐその上に宵の明星の金星が三日月に乗るような形で見えた。今日、金星が月に接近する日だったそうだ。27cmはそのおかげかな(笑)

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