5月29日 荒海川釣行

 南会津の川は増水中。

荒海川
久しぶりの荒海川だが、この流域は始めて入った。渓相はすこぶる麗しい。

山に行く予定だった弟を口説き南会津に出発。今日は南会津荒海地区を流れる荒海川に向かった。いつも入渓する場所の更に下流から釣ってみた。 僕らが着いた頃には川から上がる釣り人が何人もいた。こんなに人気河川だったろうかちょっとビックリした。川沿いの道路を下り入渓ポイントを探しているとなにやら見慣れ無い檻のような物を発見。車を停めて降りてみるとなんと檻の中には一頭のニホンザルが入っていた。

有害獣捕獲ワナ
捕獲ワナに入ったニホンザル。この後どうなるのだろうか・・

檻の看板を見ると『有害獣捕獲ワナ』の旨の記述があった。この辺は近年ニホンザルが多く出没しているが農家の被害も多いのだろう、こういう姿を見ると何か複雑な気持ちになる。野生動物は時代によって有害獣になったり絶滅危惧種になったりする。全て僕たちの都合で、獣たちの都合は全く考えられていないのだ。ニホンザル被害は最近あちこちで耳にするがこういうった対処療法では無く、根本的な原因療法をしないといけないのかもしれない。

車スペースを見つけてに川に向かった。護岸の上から川を覗くと、なんと餌釣りのおじさんが釣り上がって行く。「まあ良いか、今更場所を替えるのも面倒だし」護岸を滑り落ちるように川に入ると早速釣りを始めた。今更気付いたのだがなんとも水量が多い、後で弟に聞いたら「昨日までずーっと雨だったんだから当たり前」と言われた。そんなことも気付かず生活していたなんてやはり働きすぎなのか(笑)案の定、ポイントらしいポイントでは全くの無反応で岸沿いの浅い流れからチビヤマメがわずかに反応する程度だ。堰堤下の深いプールの流れ込み付近でライズがあった。

荒海川のヤマメ
やっと乗りました。あまりの可愛さにpowellの竹竿が恥かしい

僕は静かに近づき#14のアカマダラパターンをキャストした。すぐに反応があったがどうにもチビヤマメらしくフッキングには至らない。何投目かにやっとフッキングしたのは20センチにも満たないくらいのチビヤマメだった。リリースして顔を上げると下流に入っていた弟が釣り上がって来て「さっぱり釣れない」とボヤイた。「水量も釣り人も多いから仕方ないかもね」と言っているはしから、目の前の堰堤に餌釣りらしい釣り人が二人現れた。しきりにこちらを気にしているようだがどうやら餌を取りに来たらしい。しきりに行ったり来たりしていたが僕らに気遣ってか車に戻って行った。気遣いの出来る釣り人が増えて来ているのか嬉しい事ではある。先に進んだ弟に追い着き「流心からは出ないから岸沿いのポイントをチェックしろ」とアドバイスした。

荒海川
弟と僕が入れ替わってもフライが違うので反応した

岸にちょっとした石が作り出す流れの撚れを発見し、弟に「ほれ、あそこだよあそこ」と促した。上流に向かおうとしていた弟がフライを流すと僕の予定通り結構なサイズのヤマメが顔を出したが残念ながらフッキングはしなかった。再度流すもののさすがに姿は見せない。「どれ、それじゃフライを変えてみるか」ってことで弟と交代して同じポイントを流すと同じヤマメがまた出た。僕のフライも咥えることはなく二度と姿を見せることは無かった。読者にだけ教えよう(笑)。ヤマメは一度出たら二度目は出ないとよく言われるが、フライを替えると出ることも多いので一度きりであきらめない事が肝心だ。その後弟は小ぶりのヤマメをキャッチし大きなヤマメをバラシ、運も尽きたようなので荒海川を諦める事にした。それにしても釣り人の多い川だというのを再認識、次回は心してかからねばならんな。

のまま帰るのには時間も早いしさてどうしたものか、やはり安定釣果が期待出来るだろう戸石川に期待する事にしよう。その前に、近場の水無川を覗いてみる事にした。水無川は夕方になるとどこからともなく魚が湧き出し爆発するが日中は全く魚の消えた川と言うのが僕のイメージ。

モンカゲロウ
かなりの数ハッチしていたモンカゲロウだが魚に食われる事はなかった。

つもは釣らないC&R区間に入ってみた。結論は全くと言って釣れない。先行のフライマンたちはどうだったのか知らないが全くの不発、一度、小さなチェイスが合っただけ。川の石は苔で茶色くなり、水面には泡が浮かぶと言う状況に釣欲は限りなくレベルダウンした。時は良く、モンカゲロウのハッチが始まり水面を羽ばたくモンカゲロウを見ても水面下に吸い込まれるそれは無い。イブニングなら釣れるのか?疑問を残したまま早々と水無川をを諦め戸石川に向かった。

戸石川のヤマメ
弟が釣った戸石川のヤマメ

石川にかかる高橋のスペースに車を停めて橋の上流を弟、下流を僕が釣る事にした。下流のいつものポイントに入ると水量はかなり多くなっていて、上流に向かって進む僕の足元をすくおうとするのでかなり頑張らないとならない。肝心の魚も全く反応を見せず、しばらく釣りあがったものの水圧に負けた僕はさっさと諦めて川から上がった。弟の姿は見えないので携帯電話を呼んでみた「あれ?上がったの?」と言う弟に「水量が多くて釣りにならん」と言うと弟も上がると言うので待っていた。「釣れ無いべ」と聞くと「いや、釣れたよ。水量が多いから歩くの大変だったけど」なんてのたまわった。

戸石川のイワナ
戸石川の岩魚

「ありゃ、そら悪いことをしたね」僕らはこれで帰路に着く事にしたが、根性無の僕はなんと荒海川で釣ったチビヤマメ一尾、弟は戸石川でそれなりの釣果を上げて終了。絶対にリベンジしなきゃならん。

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